「赤ちゃん返り」は親を信頼している証拠です! 子どもの自己肯定感を下げない4つの対処法
子どもの “赤ちゃん返り” に悩まされている親御さんはいませんか? 「どうして下の子に優しくできないの?」「お兄ちゃん・お姉ちゃんになったのにいつまでも甘えないでほしい」と、ため息が出てしまいますよね。
しかし、赤ちゃん返りは “弟・妹へのやきもち” といった単純な話ではないようです。じつは、子どもの成長になくてはならない重要な過程であり、親子の信頼関係を深める大事なコミュニケーションでもあるのです。
親を困らせる「赤ちゃん返り」あれこれ
「食事も着替えも自分でできるようになったのに、『ママやって』と甘えることが増えた」
「トイレトレーニングはとっくに終わったのに、下の子が生まれたらまたおもらしをするようになった」
2人目を出産したあと、上の子が赤ちゃん返りをして大変だったという話はよく耳にします。みなさんのなかにも、「経験したことがある」「まさにいま困っている!」という人は多いのではないでしょうか。
赤ちゃん返りの様子は上に挙げたものが代表的ですが、ほかにも見逃せない “小さな変化” がたくさんあるようです。
・怒りっぽくなった
・すぐに機嫌が悪くなり、物に当たるようになった
・おもちゃを取り上げるなど、下の子に意地悪をするようになった
・親の言うことを素直に聞かず、反抗するようになった
・赤ちゃんのお世話をしようとすると引き止めるなど、母親を独占したがるようになった
・赤ちゃんのようにおっぱいをほしがる
・好き嫌いなくなんでも食べていたのに、急に好き嫌いするようになった
・寝つきが悪く、寝かしつけに時間がかかるようになった
・夜泣きやおねしょをするようになった
・「聞いて聞いて」と大人同士の会話をさえぎる
ポイントは、 “それまではちゃんとできていたこと” を急にしなくなったり「できない」と言ったり、親を困らせるようなことをするという点です。
これをただの「下の子に対する嫉妬」ととらえていいのでしょうか?
ひとりっ子でも起こる!赤ちゃん返りの原因
一般的に「赤ちゃん返り」と呼ばれる子どもの困った言動を、専門的な言葉では「退行」「幼児退行」と言います。日本女子大学人間社会学部心理学科教授の塩崎尚美先生によると、「退行」はだいたい4〜5歳くらい前の発達段階に戻ると考えられているため、幼児期に起こる退行を「赤ちゃん返り」と呼ぶようになったそう。
母親が下の子を妊娠・出産するときに起きやすい「赤ちゃん返り」