子どもが〇〇になる、3つの「超危険なほめ方」。 脳科学者がすすめる「正しいほめ方」とは?
とチャレンジする力が身につきます。
また、先述の若松氏が提起した「どんぶりほめ」をしてしまったとしても、そのあとに「小分けでQ」という方法をプラスすることで、子どもによい影響をもたらすのだそう。たとえば、「わぁ~すごいね(どんぶりほめ)、なんで全部できたのかな?」と、 できた理由を子ども自身に考えさせるのです。
「ゆっくり考えたからかな?」「ちゃんと見直しをしたからかな?」など小分けで聞き出すうちに、子どもは自分の言葉で考えるクセがつきます。すると、ほめられることよりも「どうしたらできたか」「次はこんなふうにやってみよう」といったことに意識が向くようになり、自分の力で乗り越えたいという「自立心」が育まれるのです。
■ほどほどに、さらっとほめる
過度に子どもをほめ続けることの弊害については先に説明したとおりです。佐々木氏もまた、「ほめすぎるということは、『僕がこうしたことであんなに親が喜んでいる。ということは、これができなかったら、悲しんでがっかりするのではないか』と裏腹な不安感情をもたせてしまう」と忠告しています。
だからこそ、「ほどほどにほめる」ことを意識しましょう。「できたからってそれほどたいしたことではない。仮にできなかったとしても、それはそれでどうってことないんだ」と子どもが思えるようにしてあげることが大切なのです。
前出の篠原氏も「『気が向いたときにほめる』くらいの適当さが、ほめることの効果を高め、結果的には子どものやる気を維持させることにもつながる」と述べています。大げさにほめなくても、子どもに「お母さん(お父さん)は、ちゃんとあなたのことを見ているよ」「ありのままのあなたのことを認めているよ」という気持ちが伝われば、失敗しても自分の足で立ち上がる力をつけることができるはずです。
***
「自己肯定感は自分ひとりで獲得することは難しい。周囲の人の子どもを認める肯定的な言葉がけや、励ましによって獲得できる」と井戸氏が述べるように、ほめ言葉は子どもの心の成長に深く関わります。人と比べたり結果だけをほめたりせず、子ども自身を認めることが大切です。
(参考)
STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|子育てでは“ほめないこと”が大切なわけ。アドラー流・子どもを「ほめずに勇気づける」方法
ダイヤモンドオンライン|「ほめる教育」が子どもをダメにする理由とは
ハピママ|褒め過ぎると天狗になる?将来イヤな人にならない「子どもの褒め方」