「過保護」と「過干渉」の大きな違い。「過保護」に育てると子どもは自立します!
親の過干渉は、子どもの将来にどのような影響を与えるのでしょうか。ここでは、過干渉な親に育てられた子どもの特徴を5つご紹介します。
特徴1:「いい子症候群」から「アダルトチルドレン」になる
「過干渉気味に育てられた子どもは、他人の顔色ばかりうかがって自分が何をしたいかわからない『いい子症候群』になる」と指摘するのは、明治大学文学部教授の諸富祥彦氏です。さらに、いい子症候群の子どもは、大人になったときに「アダルトチルドレン」と呼ばれるようになるのだそう。子ども時代に自分らしくさせてもらえない体験を重ねることで、生きづらさを抱えた大人(=アダルトチルドレン)になってしまうのです。
特徴2:アイデンティティが確立できず無力感におそわれる
米国のセラピストであるスーザン・フォワード氏は、著書『毒になる親』(毎日新聞社)で、「コントロールしたがる親に育てられた子は、成人後も自分が何者であるのかというアイデンティティがぼやけたままはっきりしない。それは、自分と親は独立した異なる人間であることを実感しにくいからである」と説いています。そのため、自分が望んでいると思っていることが本当に自分の望むことなのか、それとも親が望むことなのかよくわからない――。
このような無力感におそわれてしまうのです。
特徴3:打たれ弱く失敗を恐れるようになる
過干渉な親に育てられた子の特徴として、佐藤氏は「失敗に対する耐性が弱く、一度の失敗で心に大きな傷を負ってしまう」ことを挙げています。佐々木氏も同様に、「親に干渉されすぎると他者からの評価に過敏になり、ほめられることばかりして叱られるようなことをしない子になる」と指摘しています。「どうしたらほめられるか」ばかりを優先すると、何かに挑戦して失敗することを極端に避けるようになるのです。
特徴4:親に対して激しく反抗するようになる
ずっと自分を支配してきた親に対して、「悲しませることで復讐する」という複雑で根が深い問題に発展することも。前出の諸富氏によると、「親に対してものすごく反発して非行に走るようなケースもある」のだそう。自分が何をどうしたいのかということがわからないため、「私はこうしたい」という交渉ができずに、怒りや悲しみの感情が親への激しい反抗に直結してしまうのです。特徴5:ほかの人間をコントロールしたがるようになる
さらに前出のフォワード氏は、「コントロールしたがる親に育てられた子どもは、小さなときから押さえつけられてきたフラストレーションと怒りが心の奥にたまっている。