“見て見て攻撃” の根底にあるのは「承認欲求」と「〇〇欲求」。子どもの過剰アピールを減らすには?
そうなると(いずれ)親に話すことをしなくなってしまう」と述べています。前述したように、「見て!」と言われたということは、子どもから信頼されている、認められていることの証。だからこそ、面倒がらずに「来た来た」と思って、可能なかぎり温かい目で見てあげましょう。
対処法2:「〇分だけ待って」と伝える
『子どもの心を “荒らす親” ・ “整える親” 感情コントロールができる子に育てる』(PHP研究所)の著者で武蔵丘短期大学元教授の河井英子氏も同様に、「親の事情もあるが、できるだけ『あとで』は言わないほうがいい」と話します。子どもは「いま」「ここで」見てもらいたいのに、「あとで」と言われてしまうと、高揚した気持ちは急速にしぼみ、せっかくのやる気も失せてしまうから。どうしても手が離せない場合には、「5分だけ待って」と具体的な時間を提示して、必ずその約束通りに見てあげることを心がけましょう。
対処法3:子どもの視線の先を追う
一方、その場で見てあげれば満足してくれる子とは違い、先に述べたような「寂しさ」や「不安」から「見て見てアピール」をしてくる子には、どのように対応すればいいのでしょうか。
前出のてぃ先生は、「1日5分でいいので、その子の視線の先を追ってみる、ということをやってみて」とアドバイス。
子どもの様子をじっと観察するのは、普段なら心に余裕があるときや、「いたずらしないかな?」「おりこうにしてるかな?」と心配しているときくらいかもしれませんね。ですが、何気ない日常の中で、ほんの5分でも「ただ子どもの様子を見る」時間があることが、とても重要なのです。
てぃ先生によると、「(寂しさや不安から)見て見てアピールをする子は、1日のなかで『ママ何しているかな』『パパどこにいるかな』と、ちらちら大人の様子を何回も確認している」のだと言います。このように、子どもが親の様子をちらちら確認しているとき、親が子どもの視線の先を追っていれば、バチっと目が合うのだそう。その瞬間、子どもは「あ、ママこっち見てくれた」「パパはぼくのことちゃんと見てくれている」と安心するのです。
1日たった5分だけでも、毎日必ずパパやママと目が合えば、子どもは「自分は大切にされている」と感じ、不安や寂しさが少しずつ払拭されていくのだそう。その結果、過剰な「見て見てアピール」は減っていくと、てぃ先生は話していますよ。