慎重すぎる子も、落ち着きのない子も大丈夫。子どもの個性の伸ばし方
「うちの子、泣き虫で……もっとたくましくなってもらわないと心配」
「なにをやっても集中力がなくて、落ち着きもない……困ったな」
子どもの性格について、親の心配はつきないもの。「性格だから仕方ないの?」「個性として済ませてしまっていいの?」など、モヤモヤしていませんか。
じつは、子どもの「性格」や「個性」は変わります!詳しく説明していきましょう。
「気質」は変わらない。でも「性格」「個性」は変わります!
泣き虫、引っ込み思案、落ち着きがない――など、子どもの「性格」や「個性」は、年齢を重ねるにつれて変化していきます。
発達心理学の専門家で白百合女子大学教授の秦野悦子氏によると、「気質」は生まれつきのものだけれど、「性格」は成長とともに変わっていくものなのだそう。
「人間には生まれながらに持ち合わせた『気質』があります。気質とは、外からの刺激に対する反応のしかたの傾向(行動特性)のこと。たとえば、痛みに対して過敏な人もいれば、耐性が高い人もいます。そのような反応のしかたの傾向のことです。性格は、気質をベースにして人とのかかわりや環境などの影響を受けながら、成長とともに形づくられていくものですが、気質はその人の核となるもので、基本的に変わることはありません」
(引用元:たまひよ|かんしゃく持ち、引っ込み思案、泣き虫…子どもの性格って、変えられるの?)※太字は編集部が施した
つまり、子どもの性格は「気質」+「人とのかかわり」+「環境」でつくられるのです。とはいえ、生まれたばかりの赤ちゃんの「気質」は、親であってもわかりませんよね。では、子どもの「気質」や「性格」はいつ頃から出てくるのでしょう?
秦野氏の見解では、子どもの「気質がはっきりと表れてくる」のは、表情が豊かになり、喜怒哀楽がはっきりと現れ始める生後2、3か月頃から。そして「性格がはっきりしてくる」のは、子どもの自我が芽生えて、自分の意思を積極的に表現するようになる2歳頃からとのこと。お母さん、お父さんを困らせる、あの “イヤイヤ期” の時期ですね。
(カギカッコ内引用元:たまひよ|かんしゃく持ち、引っ込み思案、泣き虫…子どもの性格って、変えられるの?)
乳幼児発達論が専門で北海道大学大学院准教授の川田学氏もやはり、「気質」は変わらないと断言。一方で「個性」については変化する可能性を指摘し、子どもによっては「数か月の間に、大きく変化することもある」