国際バカロレア初等教育プログラム導入幼稚園。3つの特徴と3つの教育効果。
これらのテーマを理解するなかで、子どもたちは言語、社会、算数、芸術、理科、体育(身体・人格・社会性の発達)の6教科を学習するのだそう。「私たちはどのように自分を表現するのか」――難しいテーマですね。先生の言うことに常に従い、まわりと違った行動をとると注意されがちな、日本の一般的な幼稚園や小学校の教育方針とは、かなり違っている印象を受けませんか?
次項では、この教育の柱とも言える、 IB PYPの具体的な教育内容について触れていきます。
IB PYP導入幼稚園の特徴3つ
特徴1:探究ベースの学習アプローチ
IB PYP導入幼稚園では、子どもたちの好奇心を活かした探究ベースの学習が重視されます。教師は、子どもたちの興味関心に基づいてテーマを設定し、そのテーマについて深く探究する機会を提供するのです。
たとえば、幼小中高一貫の国際バカロレア認定校・つくばインターナショナルスクール(茨城県)では、水をテーマにした探究学習が行なわれました。国立研究開発法人 国立環境研究所の出前授業で「水の分析」をしたとのこと。ちなみに小学生クラスではありません、「5歳児クラス」の授業です。
「水とスポーツドリンクを臭いで判別し、水と砂糖水は味覚で判別し、水と薄い砂糖水は水質分析の色で判別し、ゴーグルを着用して触覚も刺激」する「水の当てっこゲーム」で五感をフル活用。子どもたちは驚いたり感動したりと大忙しだったそうです。
(カギカッコ内引用元:国立研究開発法人 国立環境研究所|出前授業 in つくばインターナショナルスクール)
特徴2:遊びを通じた「学び」の重視
PYPは、遊びが幼児の学びと発達に不可欠であるという考えに基づいています。構造化された学習活動だけでなく、自由遊びの時間も重要視され、そのなかで子どもたちは社会性、問題解決能力、創造性を自然に身につけていくのです。
国際バカロレアPYP認定校・町田こばと幼稚園(東京都)も「遊びを通じた学び」に重点を置いている園のひとつ。
自由な遊びの中で、時には転んだり、危ないことに出会うかもしれませんし、お友達とけんかになるかもしれません。しかし、そういった経験の中には、様々な気付きがあります。それらの経験を通して初めて、子どもたちは、何が危険かを知り危険を避けるすべを知り、さらに、相手の痛みがわかるようになるのです。
(引用元:国際バカロレアPYP認定校 町田こばと幼稚園|教育内容)