成功に必要不可欠!? 子どものやり抜く力“グリット”を育てるコツ
「怠けない」を継続していくように仕向けるという着想を得ました。
この論文を読んだダックワース教授は、自らの2人の娘に対して“グリット”を鍛えるルールを実践したということです。
●家族全員が何かしら“ハードなこと”に取り組む
「ハードなこと」とは日常的に『意図的な練習を必要とすること 』(『やり抜く力GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身に付ける』より)だということです。
例えばわたしの子どもたちの場合に置き換えれば、
・サッカーの練習に休まず通う(7歳/男の子)
・塾の漢字小テストでは必ず100点を取ること(10歳/女の子)
・幼稚園に朝登園したら、泣かずにバイバイする(3歳/男の子)
などが思いつきました。皆さんはどんなことを思い浮かべましたか?ご自身のことでもいいです。ぜひ考えてみてください。
●ルールさえ守れば“ハードなこと”は途中でやめてもよい
一度始めたことを辞める際には、「一定期間しっかりとやり、区切りの良い時期が来るまでは一生懸命に取り組むこと」が条件であるといいます。
つまり、何か嫌なことがあったからといって、急に辞めるというのはルール違反 であり認められないということを理解させる。
そして手順を経たあとで、また新たなことにチャレンジしても良いのです。
●何をするかは“自分”で決めさせる
これはとても難しいことだと思います。
「ハードなこと」というと楽器や運動のお稽古が思いつきますが、子どもにそのような習い事をさせるとき、幼ければ幼いほど親の意向が非常に強く反映されてしまいがちだからです。
たとえば、「○○ちゃんがピアノをやっている」というのを聞きつけたママが子どもを体験レッスンに連れて行き、「ピアノ楽しい?」と質問したとします。
すると子どもはママの意向に沿う形で「うん、楽しい」と答えてしまいがちです。それを考えると、自分で選ばせるというのはとても難しいことです。
日頃から子どもの興味関心に気を配り、親の押し付けなしで選択させる必要がある ということだからです。
そして、「ハードなこと」に家族全員で取り組むため、“自分のやることは自分が決める”という理解がある程度できる年齢でなくてはなりません。
そんなこと今さら無理だ、という声も聞こえてきそうですね。しかし、長期的な視野でお子さんの将来を考えていくとき、人生の成功のカギが“やり抜く力”だと言うならば、今ある環境を新たに見直すことも必要かもしれません。