所有するのはムダ? 消費に対する“ミレニアル世代”の考え方3つ
“ミレニアル世代”とは2000年代に入ってから成人、あるいは社会人となった人たちのことを指します。
現在20〜30代の人たちに当てはまると言えるでしょう。
「ゆとり世代」「団塊の世代」など、社会を象徴するような人たちを世代で括ることがありますが、 それ以外の人たちから異端の存在として見られることもあります。
そしてこのミレニアル世代も特徴的な思考・行動を見せることがあり、特に消費動向 について語られる際に持ち出されることが多い様子。
ここでは、ミレニアル世代の特徴について見ていきたいと思います。
●(1)所有から共有へ
『車を買うのが当たり前みたいな考えを持っている人は少なくなっていると思います。維持するにもお金がかかるし、使うときだけレンタルする方が煩わしくなくていい。車に限らず、わざわざ買う必要があるものって少ないと思いますよ』(20代女性/事務)
ミレニアル世代は、モノを所有することが当たり前ではなく、同じものを使う人同士で共有する という意識があります。
仕事に打ち込み、結婚し子どもを生んで、一軒家を建てるのが当然と思われていた消費社会は少しずつ変化してきており、使う頻度が少ないものなどは、貸し借りやレンタルで十分という意識が高くなっているようです。
これは、貧困化が進み、消費に対する意識が低くなっていることの表れとも言えるでしょう。
デジタルネイティブ世代でもある彼らのまわりにはサービスを受ける機会があふれており、所有がステータスとなることは少なくなっている ようです。
●(2)消費よりも貯蓄
『モノを買うことに喜びを感じることは少ない気がします。それよりも、手元にあるお金が減ることの不安の方が大きいですね』(30代男性/会社員)
終身雇用の崩壊や非正規雇用の拡大によって、“見栄を張るための消費”というものは好まれない傾向になっています。
ある調査では、ミレニアル世代の新年の抱負上位が「貯蓄」「節約」だったという結果も。
これからの経済をになっていくであろう世代が消費に消極的ということは、必ずしも歓迎すべきこととは言えません。
「節約は美徳」とする考えすらあり、お金を使わないライフスタイルが自慢になる ということさえあるようです。
ただし、一瞬の消費ではなく、自分のためになる“経験”にお金を使おうとする人は増えている傾向にあります。