現場が混乱中!? “幼保一元化”が進む幼稚園のメリットと問題点
こんにちは、フリーライターの鈴木ハナコです。
幼稚園と保育園が合体したような機能を持つ、未就学児のための制度改革がなされてから数年、身近にも幼保一体の機能を持つ園が増え、実際にこのような園にお子さんを通わせている方、入園を検討している方も多くなってきているのではないでしょうか。
私自身もわが子をいわゆる“幼稚園型 ”とよばれるところに通わせています。
今回はさまざまなママにインタビューを重ね、幼保一元化の機能を持ったことで幼稚園がどう変わったと思うか、またそのような園を選ぶ際に気をつけたいことなどをご紹介します。
●そもそも幼保一元化とは
簡単に言ってしまえば、家庭の代わりに子どもを保育していく保育園と、教育を施す幼稚園とを一体化させていこう という改革です。
幼稚園側が、保育の機能を兼ね備えたり、保育所が幼稚園的な機能を併せ持ったり、それぞれの園でさまざまな試みがなされており、待機児童の解消にも期待が高まっています。
では、実際にそのような園ではどのような変化があったのでしょうか。
既存の幼稚園が預かり保育などを提供する形で変化した、いわゆる“幼稚園型”という施設に焦点を絞って見ていきましょう。
●働いてみる、という選択がしやすくなった
今まで、幼稚園では14時の降園後延長保育を申請すると料金が高かったり、そもそも預かり保育がないといったところも多く、パートなどを含めて働くママは少数でした。
しかし、保育の機能を持った幼稚園が登場し、預かり保育が充実 することでママの選択肢が広がり、まずはパートでちょっと働いてみよう、という風に社会復帰がしやすくなりました。
『預かり保育を利用して昔働いていた職場でパートを始めました。夕方まで子どもを預かってもらえるだけで就ける仕事の幅が広がると思います』(埼玉県/30代女性・飲食業)
●一方でPTAなどの父母会で温度差も
元々専業のママが多い幼稚園で働くママが急増すると、父母会のシステムがそれに追いついていかない 場合も。
いわゆる幼稚園型と言われる園の場合、行事や父母会は幼稚園仕様のままで変わらず、働くママの負担が増えたり、専業のママばかりが役員や行事をこなさねばならなかったり、不満が出てしまう場合もあります。『よく小学校のPTAに関して問題点を聞きますが、その構造の始まりを見ているようで何とも気が滅入ります。