“読みメン”になろう! パパが子どもに読み聞かせをするメリット2つ
こんにちは。子育て支援を専門にする臨床心理士の今井千鶴子です。
皆さんは「読みメン」という言葉を聞いたことはありますか?鳥取県立図書館のホームページによると、読みメンとは、“子どもに絵本を読む男性”のことを指します。
今回は、パパの読み聞かせにスポットをあて、パパの読み聞かせから得られる2つのメリットをご紹介します。
●パパの読み聞かせの実態
厚生労働省の『父母の子どもとの接し方』に関する調査の中の「本や絵本の読み聞かせをする」という項目に対して、「よくしている」と答えたパパは8.2%でした。
また、第一生命保険株式会社の『父親の子育てに関する調査』でも、「絵本を読み聞かせる」という項目に対して、「非常によくしている(した)」と答えたパパは7.8%でした。
この2つの調査からは、読み聞かせをよくするパパは少ないことがうかがえます。
●パパが読み聞かせをするメリット
読み聞かせをよくするパパが少ない理由の1つとして、“パパがする子どもとの遊び=外遊び(からだを動かす遊び)”というイメージが強いことも関連しているのではないでしょうか。
また、外遊びに対するママからの期待も高いといわれます。
ですから、パパの気持ちの中には、子どもとの遊びとして外遊びのイメージはあっても、“本の読み聞かせをする”というイメージはあまりないのかもしれません。
だからこそ、先ほどご紹介した読みメンのような啓蒙活動やパパの読み聞かせから得られるメリットを知ることが大切だと感じます。
以下に、パパの読み聞かせから得られる2つのメリットをご紹介します。
●(1)子どもと密な時間が過ごせる
パパが子どもと接する時間は1日3時間ほどというデータもあります。子どもとの時間が十分にとれないと悩むパパも多いといわれます。
仕事などでやむを得ない事情もあり、お子さんと接する時間(量)を増やすことは難しい場合もあるかと思います。ただそんな場合でも、“質”を高めることは可能です。
父親による読み聞かせの実態を調査した研究(2016年、岩田英作・マユーあき・岡本千佳子・尾崎智子・内田絢子)でも、平日はお子さんと一緒に過ごす時間がほとんどないため、絵本の読み聞かせだけはしようと心がけている父親が紹介されています。そして、絵本の読み聞かせのよさとして、“短い時間で密にかかわることができること ”をあげられています。