うちの子には関係ない?”元プログラマ”が書くプログラミング教育の必要性と対策
というのも、IT技術の進化は日進月歩と言われているからです。元プログラマという立場からすると、3年も現場を離れれば最新技術について行けず、引退したも同然の知識しか残っていない と痛感します。
IT技術の最先端を行くには、常に情報収集し、勉強する姿勢が不可欠なのです。しかし、学校で教えてくれることは最新の情報ではない可能性がある でしょう。
教えるべき情報を収集し、検証し、本にするには時間が必要です。基礎を学ぶ分にはそれで問題ありません。
ただ、中学、高校と教育のレベルが上がるにつれてプログラミング教育のレベルも上がっていくことになります。
加えて、教える側の人材育成が間に合うかというとその点は疑問が残ります。
以上の点から、必修化されるとはいえ学校で教わるプログラミング教育には限界があると考えられます。
●まず興味を持たせること
プログラミング教育が必修化されるからと言って安心はできない、ということを申し上げました。
では、どう対処していくべきなのか、というと、プログラミングに興味を持たせてあげるように 子どもを仕向けることです。
子どもは自分が面白いと感じたことなら自らどんどん学んでいきます。それがITだろうと外国語だろうと関係ありません。
幸いデジタルネイティブ世代は身近にスマートフォンやタブレットがあります。アプリを自分で作ることもできますし、プログラミング言語を知らずとも視覚的にプログラミングできるアプリケーションを使うこともできます。
基礎を学校で学んで来たら、あとは子どもの興味とその可能性の向くままにデジタルの世界を体験させてあげましょう。
もちろんインターネットを自由に使わせましょう、ということではありません。
世間にあふれる悪意の存在を教えることも、その悪意から子どもを守ることも親としての務めです。
今後は、国語や数学といった基礎教育と同じレベルでプログラミング教育が不可欠な存在となっていきます。少なくとも苦手と感じることのないように、無理強いだけはしないようにしましょう。
ゲームが好きなら、ゲームを作るアプリを体験させてあげるのはいかがでしょうか。
自分が作ったプログラムがデジタルの世界で動くことを一度体験したら、プログラミングの魅力に気づいてくれるはず です。
【参考リンク】
・小学校でのプログラミング必修化、どの教科でどう教えるかは学校・教員の裁量、細部はこれから議論 -INTERNET Watch
https://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/1056922.html
●ライター/前嶋志保