流産の心配なし? 妊娠中に「上の子への授乳」をするメリット4つ
【ママからのご相談】
先日第2子の妊娠がわかりました。上の子は現在1歳1か月で、母乳で育ててきましたが、まだ卒乳していません。
流産が心配なのでそろそろ授乳をやめた方がいいのかなと思っていますが、授乳にスキンシップの役割を感じていることもあり、なかなか踏み切れません。
やはり妊娠中は上の子への授乳をやめるべきでしょうか?
●A. 母体に特別な理由がなければ、無理にやめる必要はありません。
こんにちは、ママライターのacoです。ご相談ありがとうございます。
このたびは妊娠おめでとうございます。
小さいお子さんを育てながらの妊婦生活、なかなか休まる暇もないかと思いますが、休めるときに少しでもお体をいたわってあげてくださいね。
さて、妊娠中の授乳についてのご相談ですが、切迫流産・早産の既往があるなど母体に特別な理由がなければ、無理にやめる必要はありません。
妊娠中に授乳をすることのメリットもありますのでご紹介させていただきますね。
●妊娠中の授乳にはこんなメリットも
「妊娠中の授乳は流産につながるのでは?」と心配される方は結構いらっしゃいます。
しかし、石井第一産科婦人科クリニック産婦人科の医師、石井廣重らの論文『妊娠中の授乳の予後について』によると、妊娠中の授乳が流産率を高めるわけではな い ことが証明されています。
また、妊娠中に上のお子さんに授乳をすることのメリットもあるのです。
『最強母乳外来 ママをたすける実践編!』の著者である助産師SOLANIN氏は、本書の中で次のようなメリットがあると述べています。
(1)上のお子さんの「ママをお腹の赤ちゃんにとられてしまう」という不安が軽減され、赤ちゃん返りが軽くなる
(2)上のお子さんの強い吸啜力(吸う力)が、妊娠中の乳頭・乳輪のお手入れを軽減させる
(3)授乳による免疫の効果により、上のお子さんが病気になった際、重症化・長期化しにくい
(4)仮に2人目のお子さんが出生直後にうまく母乳が飲めなくても、上手に吸えるようになるまで母乳分泌の維持に貢献してくれる
意外にも多くのメリットがあることがわかりますよね。
●母体の問題により授乳ができない場合も
しかしながら、妊娠中に授乳ができない場合もあります。
それは、頸管無力症で切迫流産・早産の既往がある方、今回の妊娠で子宮頸管長が短くなっていたり絨毛羊膜炎などの病気と診断されたりした方、今回の妊娠が双子のため管理入院となる方、逆子が治りにくくお腹の張り止めの薬を処方されている方などです。