2016年2月23日 20:00
治療はハイリスク? 突然に記憶を失う「解離性健忘」の症例2つ
アモバルビタール・インタビューとは、催眠薬のアモバルビタール(amobarbital)を静脈内に注射しながら半覚半睡状態で面接を行うことにより、抑圧されている感情を解放し内的葛藤や心的外傷を語らせ、患者の精神内界を明確化する方法です。
傷ついた体験を無理やりに聞き出そうとするのではなく、混乱や恐怖を抑えるために催眠薬を利用して面接を行い、少しずつ過去の記憶を探り出し、引き出して行くのです。
今回、解離性健忘の症例としてお話しさせていただいた二人の患者さんは、二人ともこのアモバルビタール・インタビューの治療を受けて、記憶を回復されました。
しかし、この治療方法には間違った記憶を創り出してしまうリスク も一定の割合で内在していることは認識しておかなければなりません。
十分に経験を積んだ専門医による治療が安全になされさえすれば、解離性健忘の患者さんが向き合えなかった過去の記憶にたどり着き、快方へ向かうことは決してまれではないようです。
【参考リンク】
・解離性障害 | 厚生労働省(http://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_dissociation.html)
●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)
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