2016年3月31日 18:00
身体ナビゲーションVol.92「末梢血管の血行障害と冷えのタイプ」
ホルモンアンバランスタイプ
特に女性に多いタイプです。女性の体は25日~30日の周期で月経があるように、体内でのホルモンバランスに周期的な変化があります。
この周期をコントロールしているのが脳の視床下部ですが、視床下部は自律神経も司っているため、ホルモンバランスが崩れると自律神経のバランスも崩れてしまい、冷えが起こる場合があります。
特に更年期の女性はホルモンバランスの崩れから、手足は冷たいのに顔がほてる といった“冷えのぼせ”という症状が現れやすくなります。
●(4)貧血タイプ
赤血球のヘモグロビンは酸素を運搬する働きがありますが、私たちは呼吸をすることで常に肺に新鮮な空気を取り込んでいます。
息を吸いこみ吐くというわずかな時間で、肺の毛細血管の中でヘモグロビンは酸素と結合し、不要な二酸化炭素を放出しています。
そして血液中に入り、他の成分と共に全身に送り込まれます。
赤血球が不足し酸素が足りないために、必要なエネルギーを作り出せずに疲れやすくなり、貧血によって手足が冷える といった症状が出る場合があります。
●(5)病気による冷え
肝臓病、腎臓病、心臓病などの内臓疾患 によるものや自律神経失調症、レイノー病、膠原病などからも冷えが起こる場合があります。
冷えの他に、手足の痛みやしびれ、急激な体重減少、ひどい無気力、たび重なるめまい、指先が蝋のように真っ白になるレイノー現象、冷えによって手足が痛んだりしびれたりする、爪の変形、唇の血色が悪いなどの症状がある場合は早めの受診を受けた方がいいでしょう。
冷えも放置するとさまざまな病気を招く可能性があるので、「たかが冷えなんて!」と安易に捉えず、十分気を付けたいものですね。
【参考文献】
・総務省認証予防医学学術刊行物『ほすぴ』成人病予防対策研究会発行
●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)
「えぇぇっ!体が…!」息子を両親に預けて外遊び→帰ってくると、手足に症状が現れて…!