2016年3月30日 19:00
ドコまで許される? 子どものしつけに「体罰」は必要なのか
●状況によっては体罰を容認するという層が最多
条件付きで体罰を容認するという回答3つ全てを合わせると、51%(169人)という結果になりました。
【愛情を持って行えばよい】
『親子の関係でしか分からないラインというものがあると思うし、中途半端な子育てで最終的に困るのは子ども。しないに越したことはないが、親として正しい判断ができるのであれば許されると思います』(30代パパ)
【口で言っても聞かないときにはよい】
『ママが言っても聞かないのにパパが言うと素直に聞くんですよね。力でねじ伏せるというのはしつけとは言わないと思うけど、口で言っても分からないことっていうのがやっぱりあるんじゃないでしょうか。もちろん、大人側にも相応の責任は伴うと思いますよ』(40代ママ)
完全に体罰をなくしてしまうと、子どもが親や先生をなめてしまって教育ができないという理由が多いようです。
近年、モンスターチルドレンなど、手出しできない先生に対して高圧的な態度を取り、教育の場を荒らす生徒が出現し始めたこと も背景としてあるでしょう。
また、場合によってはやむを得ないという意味の回答の中では、「怪我を負わせなければよい」という回答が圧倒的に低い結果となりましたが、これは“怪我をするかどうか”という表面的な判断で体罰の可否を決めるのは良くない ということの表れではないでしょうか。
“まずは口で言って聞かせる”“愛情を持って行う”といった気持ちの部分で判断された体罰は許されやすい、という傾向にあるようです。
●「絶対に必要」という回答は3%にとどまる
しつけに体罰は『絶対に必要』という回答をした人は、3%(9人)でした。
『人として許されないことをしたときには、事の重大さを分からせるためにも必要だよ。自分が子どものときにそうだったからね。少なくとも、子どもが「絶対に殴られない」と思っている状況はあんまり良くないと思うよ』(50代パパ)
学校や家庭で体罰が普通だったという世代では、しつけに体罰が必要と考える人が多いようです。
「自分がやられた経験を持っていることで限度を知っている 」と考えると、このような意見も一概に非難すべきものではないのかもしれません。しかし、実際に体罰によって命を落とす子どもがいる以上、「絶対に必要」という考えに手放しで賛成することはできません。
「自分だけは大丈夫」