2016年から無料化! 乳幼児ママ必見「B型肝炎の予防接種」の知識
【ママからのご相談】
来月出産予定のママです。上に5歳の子どもがいるのですが、今は上の子が赤ちゃんのときとは予防接種の種類やスケジュールがかなり変わり、2016年の秋には、B型肝炎のワクチンが無料化するらしいとママ友に聞きました。
B型肝炎の予防接種はあまりなじみがないのですが、どういうものなのでしょうか。
●A. B型肝炎の予防接種は将来の肝硬変や肝がんを防ぎます。
ご相談ありがとうございます。健康・美容ライターのMAKIです。
予防接種後進国と言われる日本でしたが、ヒブワクチンをはじめ、ここ数年で定期接種に組み込まれるようになったワクチンもずいぶん増えました。
そして、また新たに2016年10月からB型肝炎の予防接種が無料で定期接種化されることが決まりました。
そこで今回は、B型肝炎の予防接種について詳しくご紹介しましょう。
●B型肝炎についての基礎知識3つ
●(1)B型肝炎とは
B型肝炎は一般的にはあまりなじみのない病気ですが、実はB型肝炎ウイルスを起因とする病気にかかっている人は、世界中に約3億5千万人もいる と言われています。
厚生労働省によると、B型肝炎ウイルスは感染力が強く、肝臓に住み着くと将来的に肝硬変や肝臓がんを引き起こす リスクが高まるとされています。
●(2)B型肝炎の感染経路
B型肝炎ウイルスは血液や体液を介して感染する ので、出産時の母子感染(垂直感染)や性行為、医療機関での針刺し事故、傷口からの接触感染(水平感染)が主な感染経路となります。
今までB型肝炎の予防接種は、B型肝炎ウイルスに感染している妊婦さんの赤ちゃんや医療関係者、海外出張などで長期渡航予定の人以外には、積極的に推奨されていませんでした。
しかし、唾液や汗などを介して保育園での集団感染例が日本でも報告されるようになり、今回の定期接種化につながりました。
●(3)どうして接種が必要なの?
B型肝炎ウイルスは、感染力が強いのが特徴ですが、感染しても症状が出ないままウイルスを保有している人(キャリア)も多く、自覚のないまま他人に感染させてしまったり、症状が進行してしまったりして、発覚したときには肝臓に大きなダメージを受けている ことが多いからです。また、保育園や幼稚園では集団生活を送ることになるため、周囲への感染拡大を防ぐ目的でも幼児期の予防接種は大切であると考えられています。