世の中は不平等? 「大人ばかりズルい!」と怒る子どもへの対処法3つ
上級生の中には喫煙を許される年齢になっている子も混じっています。低年齢の子どもたちは上級生たちの影響を良くも悪くも多大に受けます。
当時10歳だった少年が、学校帰りに公園でたばこを吸っていたとして親ともども学校に呼び出されました。
そこで少年は、「先生も吸っているし先輩たちも吸っている。同じ学校にいて、少し年下なだけの僕だけがなぜ怒られるの?」と憤懣をぶつけました。
20代後半の女性教師はそれに対して、「たばこは大人のたしなむもの。大人っていうのは、自分の生活費を自分で稼げる人のこと を言います。あなたはどうかしら?」。
学校では、アルコールやたばこ、そしてドラッグなどが青少年の体と心に与える害について繰り返しセミナーを開いています。
そこで子どもたちは、「たばこは子どもの体に悪いこと」と「たばこは大人になってから」と繰り返し聞かされてはいます。
でも、大人と子どもの違いは単に年齢だけだとしか認識できていないことが多いのです。
●(3)「誰にでも平等にやるべきことはある」
「どうして勉強なんかしなくちゃいけないの?」「家に帰ってまで勉強なんてしたくない」。勉強嫌いな子どもはどこの世にも存在しています。
赤ちゃんは飲んで寝るのが仕事、幼い子どもは遊ぶのが仕事、学齢期の子どもは学ぶのが仕事、大人は社会や家庭の中で働くのが仕事。
大人ならわかっていることも、子どもには理解しにくいのでしょう。
勉強嫌いで学校では授業を聞かずに上の空、宿題は放置、そんな状態が2年あまりも続いていた14歳の女生徒のママ、Aさんは言いました。
「勉強がいやなら、明日から家の掃除と食事作りはあなたがやりなさい。朝は6時に起きて弟のお弁当と家族の朝ごはんを用意するのよ」。
でも娘は言い返します。「どうして?それはママの仕事でしょ」。
「人にはみんな平等に自分の能力に見合ったやるべきことがある の。ママは家事をすることも外で働くこともできるけど、あなたには何ができるの?」。
このセリフ、「能力に見合った」を強調して発言したというAさん。娘さんは、何も言い返せずにしぶしぶ宿題に取り掛かったそうです。
●まとめとして
子どもには子どもの言い分があるでしょう。
世の中は不公平なことばかりだとは考えたくも、教えたくもありませんが、残念ながら必ずしもfairなことばかりではないという現実を知ることも、子どもにとっては一つの学習です。