皆と同じはイヤ? ママが後悔しないファッション選びのポイント2つ
ファッションという括りでこの光景を見るととても異様で、相談者様の悩む気持ちがとてもよくわかるのですが、当のご本人たちはこれを果たして“模倣”と考えているのかというと、疑問が出てきますね。
「便利だから選んで使う 」という機能重視の装備品という感覚が大きいのではないかと思います。他者を考慮に入れずに、自分の利便性を優先していいという考え方です。
これによって、公園での多くのママたちとかぶりまくる憂鬱を一蹴できないものでしょうか。
●(2)ファッションと機能性はリンクしない
哲学者の鷲田清一氏は著書『てつがくを着て、まちを歩こう―ファッション考現学』でこのように述べています。
『みんなとほとんど同じだけどちょっとだけ違うのがいい―ファッションの真ん中にいるのはこういう集団である』
流行の真ん中にいる人の心理というものはこういうものであるということで、“同じように見えても他者との差別化は各々工夫している ”ということもいえます。
もしご相談者様が両手の空くリュックに魅力を感じているのであれば、その機能性だけを重視して大多数の人が持っている某メーカーのものではないリュックを購入してみるという選択ができますね。
しかし、ファッションアイテムとしてそのメーカーのリュックのデザインや素材、全体のバランスが気に入っているとしたら、同じメーカーで作っているもので今まであまり見かけたことがない色や柄、異素材のものを探して購入する選択肢があるのではないかと思います。
自分が主体的に他者との差別化を工夫することで、流行のなかにうまく溶け込む方法です。これで、納得してそのアイテムを使うことができるのではないでしょうか。
----------
いかがでしたか?
このように考えると、少しシンプルに自分の選択肢が決まってくるかもしれません。身につけるものなどの小さな変化が日常生活にときめきや潤いを与えてくれるものです。
ファッションのステキなところはそんなところにあると、筆者は思っております。気持ち新たに、秋のお出かけがより楽しいものとなりますように。
【参考文献】
・『模倣の社会学』横山滋・著
・『てつがくを着て、まちを歩こう―ファッション考現学』鷲田清一・著
●ライター/あしださき(元モデル)