30代女性は要注意!? 急に声が出なくなる『失声症』の原因と予防のコツ
ある日突然、自分の声が出せなくなったらどうしますか?
普段は意識することなく出している“声”ですが、これが何かのきっかけで失われることがあります。
声が出せなくなる状況をあまり想像できないという人もいるかと思いますが、この症状は誰にでも発症する可能性があるものです。
今回は、声を出せなくなる病気、『失声症』についてお話ししてきます。
●失声症とは
失声症とは、主に心因性によって声がでなくなる病気 のことを指します。
この病気の特筆すべきところは、脳や声帯の機能は正常であるにも関わらず、“なぜか声が出せなくなる”という部分です。
つまり、身体的にはどこにもおかしいところはないのに、声だけが出せなくなるのです。
●失声症になる原因
失声症になる主な原因には2つあり、
・強いストレスに晒され続ける(例:虐待を受ける)
・強いショックを受ける(例:事故に遭う)
ことで発症すると言われています。要するに、自分が耐えうる範囲以上の強いストレスがかかったときに発症する ということです。
失声症にかかりやすいのは主に女性と言われており、思春期や更年期に起こることが多いようです。中でも30代以上の女性に多く見られる ようです。
しかし、あくまでも“女性に多い”というだけで、男性でも発症する可能性はあります。
喉や脳に異常がないのに声が出ない原因には、副交感神経が大きく関わっていると言われており、ストレスによって自律神経が乱れることで発声に使う筋肉を司る迷走神経の機能が低下し、結果として声が出せなくなっているのではないかと考えられています。
また、失声症の症状には程度に差があり、“声は出るけど言葉は話せない”というパターンもあります。
●失声症の治療法
失声症のほとんどが心因性であるため、基本的には心療内科や精神科で治療が行われます。
しかし、声が出ない病気には扁桃腺などの他のものも考えられるため、基本的には内科などで診てもらってからの診断となります。
治療には、対話や箱庭療法といったカウンセリングやSSRIや抗うつ薬などの薬物療法が用いられることがあります。
これらは心を強く支配しているストレスや不安を取り除くための治療 です。また、実際に発声させることも有効な治療法とされているため、専門家による発声訓練が行われます。
失声症の治療は比較的短く終わる傾向にあり7日前後で終わることが多いようです。