ダサい大人にしたくない!? 子どもを“器の大きな人間”に育てる秘訣
こんにちは。エッセイストでソーシャルヘルス・コラムニストの鈴木かつよしです。
通勤電車の中で、ささいなことにイラついて舌打ちをしている人に出くわしたとき。「それについては自分が悪かった。すまん」の一言で済む話なのに、小さなミスを部下のせいだと言わんばかりに悪あがきする社員の様子を会社で見てしまったとき。
「自分の子どもにだけは、ああいう器の小さな人間に育ってほしくないな」と、思いますよね。
都内でメンタルクリニックを開院する精神科医のT先生(50代・女性)は、『器が小さい人にならないためには器の大きい身近な人のマネをすることを、精神科医の立場からはおすすめしたい』と言います。
わが子に“器の大きい人”に育ってほしいと願っているパパやママのみなさん、一緒に考えてみませんか。
●まずはパパとママが器の大きな存在であることが大切
“器の大きい人”というと私たちは、日本史上の人物なら坂本龍馬や伊達政宗、本田宗一郎などを、世界史上の人物ならリンカーンやエジソン、ヘレン・ケラーなどを一般的には思い起こすかもしれません。
ただ、そのような歴史上の人物たちというのは、いくら書物や資料が残っているとはいえ、もう二度と直接目にしたり会話したりすることはできません。
また、その人たちが本当に器が大きかったのかどうかを確認する方法もありません。
だからこそT先生が言うように、“身近にいる器の大きい人物”のマネをすることが有効 なのです。T先生はさらにつづけます。
『子どもにとっていちばん身近な人。それは、言うまでもなくパパとママです。パパとママが器の大きな存在であることこそが、子どもを器の大きい人間に育てるためのもっとも大切な条件であると言うことができるでしょう』(50代女性/都内メンタルクリニック院長・精神科医)
●器の大きなパパとママとはどんな人か
では、器の大きなパパとママとはどんなパパとママでしょうか。
T先生によるとこうです。
『器の大きいパパ・ママとは、一個人として自分の意見ははっきり言うけれど、それを子どもにけっして押しつけないパパ・ママのことです。血のつながった実の親かどうかなどということは関係なく、このような保護者のもとで育った子どもは器の大きな大人になります』(50代女性/都内メンタルクリニック院長・精神科医)
筆者なりに補足するのであれば、器の大きいパパとママには
・やたらに怒らない
・慌てふためかず、落ち着いている
・誰とでも話ができ、誰のことも拒絶しない
・他人を決して見下さない
などといった特性があると思います。