小学生バレーボール体罰 口止め誓約書を配る親の「罪」とは
非常に厄介です。
親たちは、わが子が叩かれ、殴られ、蹴られて指導を受けていることを、本当に喜んでいるのでしょうか?
少年サッカーでわが子が暴力を振るわれていた人は「嫌だけど仕方がない。全国大会に連れて行ってくれるのだから、他のコーチには代えられない」と話したと聞きました。
■バレたら子どもが高校に行けなくなる個人の損得でしか考えられない親たち
毎日新聞の報道によると、このバレーボールチームの親たちは記者の質問(恐らく「なぜ口止め誓約書を配布したのか?」)に以下のように答えています(一部標準語に変えています)。
「県小連とかに密告したら、自分の子どもに返ってくるのが、(被害児の親は)わかっていないのか。バレたら子どもが高校に行けない可能性がある。チームの傘下に入った以上、そこは分かってほしい」
「体罰を受けているのは子どもたちも分かっている。先生(監督)の言うことを一回で聞けば、そうはならない。
体罰の何が悪いのか」
「連盟に報告する意味があるのか。チームの存続が危うくなるし、監督が職を追われるということになりかねない」
「全国大会に行くために練習してるのでしょう」
「一致団結しなくては」
「学校だったら横社会だけど、社会体育は縦社会。下が上に教わるとか、社会に出るための第一歩を教わるのが社会体育だ」
(毎日新聞報道内容より)
私に言わせれば、みなさん、めちゃくちゃです。社会の規範、常軌を逸しています。
「子どもが高校に行けない」と言うのは、まだ小学生なのに、すでに強豪校への推薦入学を視野に入れているのでしょう。チームスポーツなのに、個人の損得でしか考えていません。
しかも、このチームに入ったのだから、暴力があるのはわかっているでしょ?という考え方。
他の方も含め、暴力は傷害事件に発展するもので、特に教育やスポーツの世界は何らかの処分を受けることをご存知ないのでしょうか。
最後の社会体育の定義も含め、理不尽な意見ばかりですが、もっとも説得しづらいのは「体罰を受けているのは子どもたちも分かっている」。これはつまり、「監督は優秀な指導者だから、暴力的な指導であっても子どもたちは歓迎している」という考え方です。
これは、もし、万が一、被害女子も含めたチームの選手全員がそうだったとしても、その考えを矯正するのが親の役割です。ミスや一瞬集中できないなど、悪いことをしたら監督に叩かれる。