「学校の成績が低いと、練習参加禁止」を実践。選手権やプロを目指すために必要な心構え
神奈川県横浜市を拠点に活動するFOOTBALL CLUB 66。ジュニアのスクール、ジュニアユースのチームを持ち、精力的に活動を続けています。スクールでは個を伸ばすことに重点を置き、ジュニアユースは「やるからには真剣に、プロを目指そう」というテーマで活動をしています。
ジュニアを経てジュニアユースでは、どのような心構えでサッカーに取り組むべきなのでしょうか?鈴木浩二監督に聞きました。
(取材・文・写真:鈴木智之)
クラブでは、選手たちの将来を考えて「プロになりたいのならば、大学まで見据えよう」という話をするそう(C)鈴木智之
■サッカーだけでは強豪校に行けない時代
FOOTBALL CLUB 66では、選手たちに「プロになりたいのならば、大学まで見据えよう」という話をするそうです。近年、大学経由でJリーガーになる選手が増え、即戦力として活躍しています。大学卒業の肩書があれば、セカンドキャリアの選択肢も増えます。
「大学で頑張って、Jクラブの特別指定選手になれば、上田綺世選手(法政大→鹿島)のように、大学の途中でJリーグに入るケースもありますよね。
小池裕太選手(流通経済大→シント・トロイデン→鹿島)のように、大学から海外に行く可能性もあります。そのためには、勉強もしなければいけないんです」
勉強の重要性は、ジュニアユースに入ると顕著になります。なぜなら、高校進学があるからです。
「高校サッカー選手権にあこがれて『強豪校でサッカーがしたい』という選手は多いです。昔はサッカーの能力が高ければ、スポーツ推薦で高校に入ることができましたが、最近は学力を重視する強豪校が増えています。5段階評価で9教科あり、最大が45だとして、32から36ぐらいは取っておかないと、サッカーが上手くても『その成績では無理ですね』と断られてしまう可能性があります」
学力が高ければ、学校選びの選択肢も増えます。せっかくサッカーの能力が高くても、学力が到達しないがゆえに、希望校に進めないとなると悔いが残ります。FC66のジュニアユースでは、勉強の成績によって、クラブでの活動を停止するというルールを作ったそうです。
「いまは、サッカーだけやっていればいいという時代ではありません。成績が9教科で20台の子は、自己申告でいくつまで内申を上げるのか決めてもらいます。30以上の子は、一つでも成績が落ちたら、テストからテストまでの期間はサッカー活動を停止してもらいます。