サッカーは楽しいが勉強できない中2の息子をどう支えればいいのか問題
そんなふうに伝えて、あとは黙って見守ってください。時折「調子はどう?」と表情を見てあげれば十分です。
なぜなら、学習習慣や段取り力がついていない中学生のお子さんに対して、親御さんが寄り添ったり、勉強方法を教えることがある程度可能なのは中学1年生までだと私は考えています。これと類似したことを、私が取材した中学教師や塾の講師の方がおっしゃっていたからです。
いうなれば「鉄は熱いうちに打て。ただし、親が鉄を打てるのは中1まで」。
■思春期は感情が揺れたり一気に自我が芽生える時期
なぜ中1までか。
それは、本格的な反抗期が始まるからです。
13~14歳である中学2年生にもなれば、ほとんどの子どもが思春期真っ只中。ホルモンの関係で、感情が揺れたり、一気に自意識が芽生えて他者の目を気にするようにもなります。
そう考えると、息子さんにお母さんが深くコミットするのは、申し訳ないのですがもう手遅れです。すでに中学2年生であり、高校受験を迎える3年生はすぐそこです。お母さんのおっしゃる通り、早く何とかしなくてはいけません。
■「正論はAだとわかっているけれど、本音はB」という考え方を変えましょう
まず、お母さんご自身が、今ある「思考癖」を変えましょう。
ご相談文を読むと「正論はAだと私はわかっているけれど、私の本音はBです」というパターンの記述が多く見受けられます。
(A)今までは何もかも視野に入り把握出来ていたことが出来なくなるのは当たり前の事ですが、
(B)勉強については心配でなりません。
(A)あまり言いすぎてはいけないし、
(B)でもキチンとやっているのか確認したいのです。
(A)出来る事なら、自分で考えて試行錯誤して勉強に取り組んでもらいたいのですが、
(B)もうすぐ3年生になるこの時期に、失敗している時間がないと焦っている私がいます。
(A)子どもの力を信じて見守る事が良いことは分かっていますが
(B)そこが難しい。
(A)サッカーに関しては口出しはしていないのですが、
(B)勉強となると人生に関わるという思いも強くて......。
前述した(A)と(B)をもう少し具体的に言い表すと、こうなります。
(A)子どものためにこんなふうにふるまえばいいと私は理解している。
(B)でも、実際の私はこうです。これは以前の私も含めて、多くの親御さんが子育てするなかで、通る道かもしれません。