2021年8月2日 16:26
大人の介入は最小限、子どもたちが主体的に話し合うようになる環境の作り方
だけど、団子サッカーをさせないようにする風潮もある。私は子どもらしくて団子サッカーでもいいと思うんです。
なので、U-10のリーグではいろんな失敗を繰り返して、無駄なこともやりながら、経験を積んでいく。10歳なら10歳なりの失敗がありますし、無駄なことをしてしまうサッカーから得るものもあります。さらに年齢が下がれば、もっと自由にやればいいかもしれませんし。
私は小学生だけではなく、中学生や高校生の指導に携わってきた経験があります。例えば、高校生なら18歳なりのサッカーをすべきですが、難しさがあります。何故ならば、大人でもないけど、子どもでもないからです。
なので、大人のような全てしっかりした無駄なことのないサッカーだけをすべきではないけど、子どものような幼稚なミスを避けながらプレーをしないといけません。
つまり、年代に合うようなサッカーを各カテゴリーで行うべきだと考えています。ジュニア年代から次のカテゴリーに繋げていくためにも、U-10世代から11人制に移行した時を見据えて指導をしていくべきではないでしょうか。
■8人制から11人制への移行のギャップを無くしたい
――"アシタノタメニリーグ・U-10"を通じ、子どもたちにどのような成長をしてほしいと考えていますか?
私は本当のフットボール人生が始まるのは、ジュニアユース年代からだと思っています。なので、「進級したのでやっと大人のサッカーができる」というマインドで中学に行って欲しいですね。
ジュニアユース年代では8人制から11人制に変わり、ボールもピッチサイズも変わっていきます。別のスポーツと言ってもいいぐらいの違いがある中で、ジュニア年代でそのギャップを少なくしたいと考えています。相手の状況を見て引くなど、試行錯誤しながらいろんな経験値を持つ。
そんな選手に成長して、中学年代に進んでほしい。次に繋げるという意味ではリーグ戦において試合を行う人数は8人ではなく、できれば1人増やして実施することが望ましいかもしれません。9人制だと、8人制よりも11人制にリンクしやすいと思うからです。リーグ戦で負けたチームに対してどうするかを考えてもう1度戦うことも含め、U-10年代から本来のリーグ戦を味わって欲しいなと思っています。
■サッカーは社会とリンクしている。サッカーを通じて人として成長してほしい
――これから子どもたちにとって本当のサッカー人生が始まっていく中で、"アシタノタメニリーグ・U-10"をどのように発展させていきたいですか?
将来的なビジョンは今回参加してくれるU-10のチームに来年も参加していただき、来年はU-11でも行いたいと考えています。