子育て情報『贈り物をする親の子をえこひいき。暴力暴言もあるコーチを何とかしたい問題』

贈り物をする親の子をえこひいき。暴力暴言もあるコーチを何とかしたい問題

暴力や暴言、パワーハラスメント的な指導は少しずつ薄らいできましたが、まだまだ残存するのが現状です。

今回のご相談は、そのことを思い知らされる内容で、思わずため息が出てしまいます。これまで保護者の皆さんからの相談をたくさん受けてきましたが、およそ7割は不適切な指導をするコーチへの対応でした。そのなかでも、今回ここに書かれている指導者のふるまいが事実だとしたら、看過できるものではありません。お母さんにとって厳しい言い方になるかもしれませんが、ご理解いただけるとうれしいです。

■少年サッカーの現場で起きている暴力の例

まず、体罰があるのは大きな問題です。

ご相談文に「親の前でも酷い暴言、軽い体罰」とあります。「軽い体罰」とはどんなものでしょうか?スポーツや教育界が2013年に暴力根絶宣言を行って以来、少年サッカーの現場で私が見聞きした暴力は以下のようなものです。


1)頭を平手でバシっとたたく。
2)頭をげんこつでゴツンと殴る。
3)頬をバシッとビンタする。
4)お尻をボコッと蹴る。
5)拳で胸をガツンと強く衝く。
6)ボールを至近距離から頭や体にドスンとぶつける。
7)ペットボトルをさかさまにして、キャップのへりの部分で頭をゴツンと小突く――。

これらは皆、親御さんによっては「軽い体罰」と表現されていました。
例えば、7番目に挙げたペットボトルでの殴打。暴力指導を知った私はすぐに保護者を取材しました。が、その親御さんは「大した暴力ではない。いいコーチなんです」と庇っていました。

その保護者と話した時、「頭を平手でたたくこともあると、他クラブのコーチから聞きましたよ」と話したら、その方は最初「(手を)パーでペシッとやるくらいですよ。大したことありませんよ」とおっしゃいました。

■叩くコーチを容認していた保護者が数か月後に......

さまざま話すなかで、私が「感情的になったり、ひどく怒ったときはどうですか?」と聞いたら「まあ、そりゃ少し力が入りますよね。(頭を平手で)バシッとやる(たたく)こともあります」と言ったのです。


「バシッとやるんですよね。暴力ですよ。ペシッとたたいていれば、感情が高ぶるとバシッになるし、さらに進めば拳で殴って、よけた子どもを失明させたりしますよ」
(私はこの件を経験して以来「バシっとたたく」というように、「バシッと」「ゴツンと」といった擬音をなるべく入れるようにしています)

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