子育て情報『W杯、代表の躍進は喜ばしいが、日本がもっと強くなるために育成年代で必要な事は?』

W杯、代表の躍進は喜ばしいが、日本がもっと強くなるために育成年代で必要な事は?

皆さんは、日本の子どもたちや、彼らを育てる大人たちに何が足らないと思われますか?その点をぜひみんなで議論できるといいなと思います。以下、議論の材料にしていただけそうな提言を四つさせてください。

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■「習ってないからできない」ではなく、幼少期から自ら考え、学ぶ習慣を

以前ある国立大学の教員養成を行う学生や大学院生らと野外料理に興じた日の出来事が思い出されます。

ある学生が、薪(まき)の上に新聞紙を置いて、そこに火をつけていました。しかし、火は上に上がるので薪は燃えません。あれ?こうかな?いや、こうすれば点くかな?と何か工夫すればよいのですが、ずっと同じことを繰り返していました。

その日の活動が終わってからの振り返りの会をしている時に、私が「今の大学生も危ないね」とみんなの前でそういうと、ある大学院生が「何が危ないのですか?」と聞き返してきたのです。そこで私が、「どうしたら薪に火がつけられるか色々試してみれば良いのに、それができないのが危ないということかな」と答えたのです。
そうすると大学院生が「いや、僕はそう思いません」と言いました。

「彼は(薪の燃やし方を)習っていないから、できないんです」

彼らにとって何かを「学ぶ」ということは、大人や教師から「習う」ことなのです。

しかし、それではいけません。自ら考える。自ら学ぶ。子ども時代からそのような習慣をつけなくてはいけない。それがひとつめの提言です。

■子どもたちが自分のやりたいことを表現できる環境を作ること

したがって、まずはコミュニケーションのあり方から変えてください。
これが二つめです。

子ども各々がやりたいことがあって、表現できるようなコミュニケーションをすべきです。戦術的な取り決め、きまりごとを一方的ではなく、選手同士で考えてつくり出していく経験をさせてください。その経験を積まなくては、選手だけの力でピッチ上で細かい調整や変化をもたらすことができません。この点は、コスタリカ戦を観ていて特に感じました。

そこを修正するためには、育成に携わる私たちが、子どもが監督やコーチに何でも言える環境整備に努めましょう。間違っていたら怒られるとか、恥ずかしいとか感じなくていい空気感や対等な関係をつくらなくてはいけません。例えば私は、練習が終わった後に「今日の練習はどうでしたか?」

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