上田綺世らを輩出、世界に羽ばたく選手育成を目指すマルバが「勝ち負けの前に」大事にしていること
先日開催されたU-12ジュニアサッカーワールドチャレンジで、昨年の優勝チームとして、大会前から注目を集めていた、malva future select。
予選リーグを2位で通過すると、ラウンド16でSORISSO SELECTにPK戦の末、敗れました。
昨年同様、攻撃的なスタイルで大会を沸かせたmalva future selectの浅野智久監督(以下、浅野)に、試合中に送ったアドバイスやマルバが目指す育成などについて話を伺いました。
(取材・文:鈴木智之、写真:新井賢一)
昨年優勝ということで開幕前から注目を集めたmalva future select(C)新井賢一
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■コーチに何か言われるのを待っているのはマルバの姿勢ではない
――大会を通じた感想を聞かせてください。(SORISSO SELECTにPK戦で敗退)
浅野チームとして、ちょっとずつ良くなってきていました。マルバらしさって何だろうと、昨日もずっと考えていたんです。結論としては、少し感じを変えたいなと思っていました。ただ頑張るというよりは、自分たちで感じて、狙いを持ってプレーする形にしたいなって。
ラウンド16の試合前に練習をしたのですが、そこでは子どもたちがコーチに頼りすぎている空気を感じたんです。コーチからなにかを言われるのを待っていたので「マルバって、そういうのじゃないよね?」と話をしました。
「もっと自分たちで感じて、どうやったら点を取れる、どこを狙っていく?どこが危ない?じゃあどうするっていうのが俺らのサッカーだから、それをやろうよ」という話をしました。「勝ち負けの前に、まずはそれを目指さないと駄目だよね」って。
「勝ち負けの前に目指さないといけないもの」について語ってくれた浅野監督(C)新井賢一
――その成果か、かなり相手を押し込んでいましたね。
浅野ポジションを4-2-2-2にして、流動的になるようにしたんです。その方がマルバっぽいから、もっと自由にプレーしようという話して、試合に入ったら、結構良かったんですよね。PKで負けてしまいましたけど、世の中の人にもっとマルバのサッカー、フットボールを見てもらいたかったです。
それは僕らが見せたいというよりは、周りの人たちに必要なことだろうと思っているので。