スクールのみでチームに所属してない子、対外試合の経験が積めない弊害はあるのか教えて
そこを整理したほうがいいでしょう。そこで話し合って変化できないなら、仕方ありません。そのチームに合うように指導するか、別のチームで指導するか、コーチも選ばなくてはなりません。
■視野を広げるためにも若いうちは言われたことをその通りやってみることも大事
ただ、ひとつ言えるのは、若いうちは他の目上のコーチから言われたことをその通りやってみることも大事です。所属したチームのコーチ陣がやろうとしていることに一度従ってみる。そのやり方で指導力をつけた結果、さらに深く考えれば「このやり方で正解かどうか」がわかってきます。勝つけれど、子どもたちがサッカーを続けないとか、うまいけれどチームプレーができる子が育っていないとかさまざまな事象が見えてくるはずです。
■池上さん自身、子どもたちが楽しむことより園の要求を優先され「もう来なくていい」と......
(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)
最後に、私の経験をお伝えしましょう。YMCAで指導員だったころ、保育園のスポーツ指導に通っていました。
「気をつけの仕方を教えて」「ラジオ体操を美しくできるようにしてください」といった園長先生からの要望に応えました。ある意味、園長が望んだ指導をしたのです。その出来栄えに、園長は喜びました。
ところが、子どもたちは窮屈そうに見えました。
「教え込むようなそんな指導じゃないほうがいいですよね?こうもできますよ」と異なるやり方を提案しました。
若い先生たちにみていただくと「こっちのほうがいい」「楽しそうですね!」と賛同を得ました。
そこに運動会がやってきました。私はサーキットトレーニングのような鉄棒や跳び箱を子どもたちにやってもらいました。入場行進や退場行進といった園長先生が好むようなものを省き、園庭の真ん中に立つと「みんな、さあおいで!好きなものをやってごらん!」と声をかけました。
子どもたちは喜びいさんで飛び出してきました。わーっと歓声をあげてやり始めました。年中さんでも逆上がりをしていました。みんなが楽しんでいて、若い先生たちは満足そうでした。
ところが終了後、私は園長から呼ばれて「もう来なくていいです」と言われました。40年も前の出来事です。3歳児が入場行進で手が上がっていないと、その小さな手を叩かれる。そんな時代でした。
先日も、ある自治体のスポーツ協会主催で「スポーツインテグリティ」