1年生から始めた子と4年生から始めた子がいてレベル差がある、歴の浅い子はチームを分けて基礎から教えるべき?
などと子どものせいにする指導者は少なくありません。どうかベクトルを自分に向けて工夫してください。
工夫のひとつは、勝ち負けがあるメニューにして、そこにペナルティをつけることです。
例えばあとで入ってきた子どもたちがシュートを入れると10点にする。あるいは、その子たちからパスをもらってゴールを決めたら10点にする。
遅れて入ったためまだ力が追い付いていない子どもたちを主役にします。そうすれば孤立することなく、一緒に楽しめます。
パスがたくさん集まるため、そういった子どもたちの練習になり結果的に上達します。
このように、あるルールでやったとき、子たちがどう考えてくるか。そこを観察します。じゃあ次はこんなふうにしてみるけど、どうかな?と、子どもたちに提案し意見を聞きます。
より全員が参加できて、全員がより楽しくなるかたちを追求するのです。
■日本サッカー協会が伝えている「練習のオーガナイズ」とは
以前、小学校の巡回指導の際にサッカー経験のある男子はゴールしても0点で、サッカー経験のない女子が決めたら2点という設定にしました。
すると得点にならないのに、サッカークラブに通っている子どもたちが終始自分たちだけでサッカーをし続けました。他の子どもはほぼコートに立っているだけでした。
そんなときは、さらにまたルールを変えます。
「じゃあ、次はこんなルールにしたら君達はどう考えますか?」と問いかけます。若干ストレートな表現になりますが、子どもたちを困らせるような提案をする。それが、サッカー協会が皆さんに伝えている「練習のオーガナイズ」です。
私の練習を見に来られた方々が「めちゃめちゃカオスな時間ですね」と感想を述べられます。何が起きてるかわからない。でも、確実にサッカーをしている、と。とはいえ、そもそもサッカーの試合はカオスになります。
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■中学生でも鳥かごでダイレクトの指示が入ると動き方がわからなくなる
(写真は少年サッカーのイメージです。
ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)
先日、私が指導する中学生に5対2の鳥かごをしてもらいました。5人は移動しながら、動きながらパスを回してもらいます。途中で私が「はい、ダイレクトで回して」と伝えると、全くできなくなりました。
集めて「どうしましたか?」