「試合だけ頑張る」じゃダメ、全国優勝経験を持つレジスタ中城監督が試合後選手たちに語ったこと
何が足りていないのか。他のチームの選手と比べて、自分に何が足りないのか。そこにもっと気づくべきで、ただ言われたことだけをしているんじゃダメだよって。
もう12歳なんだから、自分からもっとアンテナを張って、いろんなことを吸収して、自分でできることに取り組まないと変わらないんじゃないの? という話もしました。今日の試合は勝ちましたけど、それで満足しちゃダメで、自分が目標に近づくにはどうしたらいいか考えようねって。そんな話を子どもたちとしていました。
――試合の結果よりも、成長に重点を置いているということですね。
そうですね。
今回のワールドチャレンジは、普段の8人制から11人制への変化があり、グラウンドの大きさも変わります。その中で、子どもたちが何ができるのか。素晴らしいチームに対して、どれだけ通用するのかを見て、分析して伝えたいという気持ちがありました。
■試合だけ頑張るのではなく、ピッチ外でも子どもたちに自立を求めている
レジスタでは、選手にピッチ内外での自立を求めているそう写真:新井賢一
――ラウンド32では、千葉県トレセンU-12との試合で、PK戦の末に敗退してしまいました。
結果はPKですけど、うちらしさがなかったんですよね。そういうところも含めて、選手として、どうすればいいのか。試合だけ頑張ろうじゃなくて、朝起きてからここに来るまでの時間の使い方とか、そういうのも考えてほしいと思っています。
何でもかんでも親に言われてとか、コーチに言われてやるんじゃなくて、自分で逆算して考えてやらないと、パフォーマンスも上がらないんじゃないのという話は、常日頃からしています。それも含めて、今回はちょっと足りなかったのかなと思います。
――この年代は大人になる過程、自立する入り口ですね。
そうなんです。
自立の部分は、子どもたちに求めているところです。もちろん彼らも何をどうすればいいかがわからないし、そこに答えはないのですが、やらないよりはやってみて、成功・失敗を経験したほうが良いと思っています。
その中で気がついたり、学ぶことも多くなるので、サッカーに限らず、いろんなことにチャレンジしてほしいんです。自分から気づいたことはやってみるとか、コーチはそうしたほうがいいと思うよという話はしています。
■「本気」はコーチが教えるものではない、ワーチャレはたくさんのことが学べる大会
――『ワールドチャレンジ』は世界に挑戦する場ですが、大会の意義について、どうお考えですか?
日本以外のチームが海外から来ることで、文化の違いもあります。