ギャップを作ってそこに入る、使う ができない。どう教えたらギャップを作る動きを習得させられるか教えて
という話をされていました。
ピッチの最深部からの折り返しをすることができるスペースのことです。このポケットに走り込んでそこに出てくるパスは、まさしくギャップを使うということです。昔の言い方だと「スルーパス」でしょうか。
内田さんは「(日本のオフェンスは)外にもっと広げるほうがいいですね」と話していました。オフェンスが広がると、ディフェンダーをつり出せるので、ギャップを通しやすくなります。そこでポケットが狙いやすくなります。
後半に交替で左サイドに入った中村敬斗選手はそこへの意識が高かったです。
サイドに広がり、ボールを受けていました。内田さんが「もっと彼を使ったほうがいい」と話していたのは、そのような意味でしょう。
そんなふうに子どもたちが観ているであろう代表戦を例に挙げて「ギャップを広げるためには何をしますか?」と考えてもらいましょう。
そして、相手が広がったら、どうやってそこを狙うか?そんな順番で考えてもらいます。まずは相手を広げるために自分たちが広がる必要があるのです。
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■ギャップの意識は2、3年生から養っておいたほうがいい
(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)
2対2のワンツーパスも同じことが言えます。例えばボール持っている選手がいます。
それにマークしている選手がいる。もう1人にも同じようにマークされている状況で、ボールがない選手がいったん外に広がると、その選手をマークしてる選手はついていくしかなくなります。
そうすると2人のディフェンスの間が空きます。次の瞬間ボールを持っていない選手が素早くデフェンスの間に走り込むと、一瞬2対1になります。
パスをした選手がギャップの中に入ってワンツーパスをもらう。そのような感覚は、低学年の2年生、3年生あたりでしっかり2対1をやって養っておいてほしいものです。
そうしないと、高学年になった6年生で「ギャップをつこう」と伝えてもすんなり理解できません。トレーニングは下の学年からの積み重ねなのです。
池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。