公式戦が終わってから中学入学までの指導、何をすればいい? 中学に向けて11人制の準備をしたほうがいいのか教えて
8人制の戦術をしっかり理解していれば、なんら不自由はないはずです。
■見る範囲や動く距離は変わるけど、幅と深さの基本がわかっていれば心配ない
当然ながら、攻撃にしても、守備にしても、コートのサイズが大きくなれば、見る範囲や動く距離は変わります。パスの長さも変わります。
しかしながら、幅と深さを理解して相手を崩していく、もしくは守る。そこは同じであると考えてください。
したがって、何ら気にしなくてよいかと思います。
それよりも、コーチの中にある戦術的な理解や視野がどのくらい広がっているかなど、卒団までに習熟させたかった目標があるかと思います。そこに向かって練習すればいいと思います。
そうすれば、大会がないから目標がなくなるといったことは起きないはずです。
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■試合勘は多少維持できたほうがいいが、中学までを完全オフにしても出遅れることはない
そのなかで、練習を自由参加にしているのはとても良いことです。ジュニア期の一番の目的は、サッカーが大好きな子どもに育てることです。例えばチームの練習は週2回やるけれど、他のことをしたい子は休んでもOKにしましょう。
公式戦はないと思うので、練習試合を最低月2回ほど組んであげるといいでしょう。中学でどんなチームに行くかはバラバラだと思いますが、試合勘は多少維持できたほうが良いので、配慮してあげてください。
ただし、練習をしていないと中学で出遅れるなどと心配しなくても大丈夫です。
■育成年代のサッカーキャリアの節目は「高校に上がるとき」
子どものサッカーキャリアの節目は中学ではなく高校に上がるときです。
中学までは学校の部活動やクラブで多くの子どもがサッカーを続けますが、サッカーにある程度本気で取り組むかどうかを決めるのは中学3年生が多いようです。
私自身、本格的にサッカーをしたのは高校からです。その3年間で大きく伸びた実感があります。高校で真剣にやるかどうかでそのあとのキャリアが変わってくるのです。
中学から高校にかけては、身体的にも第二次性徴期が落ち着くシーズンです。その間、足の速さや身長、体格などの成長も少しずつ緩やかになってきます。高校生ではそれまで以上に賢く、サッカーIQを上げてほしいところです。
■サッカーIQをアップさせるミーティングなどもおすすめ
中学に上がるまでのこの時期、そういったサッカーIQをアップさせるミーティングや解説をしてもいいでしょう。