公式戦が終わってから中学入学までの指導、何をすればいい? 中学に向けて11人制の準備をしたほうがいいのか教えて
先日、私のチームの中学生たちの練習で、サッカーでは人の動きはこんなふうになっているよとか、トライアングルをつくるためにはどう動くかといった話をしました。
味方に近づきすぎるとどうなるか。みんなで相手からボールを奪うにはどうするか。そういった学習の時間を作ってから、駆け引きの練習をしました。
練習では、例えばマンツーマンディフェンスでついてもらいます。自分のマークを外さないことを徹底させます。そうすると、攻撃側はパスが出来なくなります。バッチリ守られているのでパスの出しどころがありません。
結果、ドリブルしかしなくなります。そこで初めて「どうやったらパスを回せるか」「パスをつないで全員で攻められるか」という戦術的なことを学び始めるのです。
■かつてオシムさんが嘆いていた、本来小学生で学んでおくべきこと
これらの学びは、本来なら小学生の時点で経験しておかなくてはなりません。
オシムさんが日本でプロの選手でもそのあたりの不足を嘆いていたと記憶しています。よって、「日本人は数的優位の練習をもっとしたほうがいい」とおっしゃっていました。
それは、サッカーの成り立ちを理解するには数的優位の練習が効果的だからです。つまり、小学生からしておくべきことをすればよいのです。
■試合で体力をつければいいドイツでは6年生は30分ハーフ
加えて、体力作りのためにグランドを走らせたりするのも必要ありません。試合をたくさんやって、そのなかで体力をつけてもらえばいいのです。
ドイツは6年生は30分ハーフでした。日本の子どもよりも体格に秀でていますが、サッカーには試合の流れがあるのでそれを体感できるよう設計されているのでしょう。
冒頭で8人制でもOKと話しましたが、たまに11人でやるのもいいでしょう。6人、7人、8人とさまざまな人数で試合をしましょう。地域によっては、現在は中学1年まで8人制でやっているところもあります。
親が変われば子どもも変わる!?
サッカー少年の親の心得LINEで配信中>>
■中学に向けてこの時期から5号球を使い始める必要はない
(写真は少年サッカーのイメージです。
ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)
最後に。
この季節、6年生のコーチの方々に「もうすぐ11人制になりますが、なにかやったほうがいいですかね?」とよく尋ねられます。
「ちゃんと育てておけば、8人が11人になろうが問題ないですよ」