2015年6月25日 08:00
醍醐味は“無駄”にアリ 遠回りな言語、日本語の不思議
という学問があったり、より多くの漢字を習得するための「漢字検定」があったり、言語そのものの機能から逸脱した、ある意味「無駄」ともいえる行為が、日本語まわりにはたくさん存在します。フォーマルな手紙が、過剰なほどの修辞句で飾られているように、この「無駄」こそが日本語の醍醐味というか、面白さではないでしょうか。無駄を愛でることはひとつの美学であり、日本人の美意識なのかもしれません。ふと立ち止まって「だから何?」と自問するようなことを真剣に大事にしている日本語は、豊かな言葉だと思います。
◇ながしま・ゆりえ写真家。写真集『PASTIME PARADISE』で第26回木村伊兵衛賞、エッセイ集『背中の記憶』で講談社エッセイ賞を受賞する。
※『anan』2015年7月1日号より。取材、文・仲野聡子(C)penfold
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