2015年12月6日 17:15
アートと小説がコラボ!『君が叫んだその場所こそがほんとの世界の真ん中なのだ』展
JR《「テーブルに寄りかかる男」(1915-1916)の前のポートレート、パブロ・ピカソ、パリ、フランス》2013年©JR-ART.NET
なが~いタイトルの展覧会『君が叫んだその場所こそがほんとの世界の真ん中なのだ』が東京ステーションギャラリーではじまります。
とにかく気になるのが、このタイトル。本当に美術展なの?と思ってしまいますが、本展では、やなぎみわやJR、デヴィッド・リンチなど人気アーティストたちのリトグラフ約130点を紹介。本格的な美術展になっています。
かなり異色のタイトルは、原田マハの最新小説『ロマンシエ』の中に出てくる言葉からとったもの。実は本展は、小説のストーリーとリンクした展覧会なのです。
小説の舞台は、実在するパリの有名リトグラフ工房「idem」。画家を目指して渡仏した美大生の周囲で次々と起こる出来事が、コミカルに描かれています。
小説の中で企画された展覧会が本展であり、ストーリーの続きを美術館で体験できるというユニークな試みです。
「idem」の前身は、かつてピカソやシャガールが版画作りのために通っていたムルロー工房。当時の建物やプレス機もそのまま使われ、今でも著名なアーティストたちがこの場所から多くのリトグラフを生みだしています。