2015年12月11日 11:45
世田谷でスタート『スペインの彫刻家フリオ・ゴンザレス―ピカソに鉄彫刻を教えた男』展
世田谷でスタート『スペインの彫刻家フリオ・ゴンザレス―ピカソに鉄彫刻を教えた男』展
20世紀の近代彫刻に大きな足跡を残したスペインの彫刻家、フリオ・ゴンザレス(1876~1942)。その作品を集めた回顧展『スペインの彫刻家フリオ・ゴンザレス―ピカソに鉄彫刻を教えた男』が11月28日から世田谷美術館ではじまります。
バルセロナ生まれのゴンザレスは、鍛冶職人の家で育ち、金属加工の技を身につけます。21歳のとき、画家を目指してパリへ移住。金工作品や宝飾品をつくって生計を立てながら、画家として活動を始めます。
50歳を過ぎたころから、彫刻家として作品の制作を開始。旧友ピカソに鉄の溶接技術を教え、ふたりでコラボレーションしたことで彫刻の新たな可能性に目覚め、その後は斬新な鉄彫刻の作品を次々と発表。国際的にも注目を集めますが、スペイン内戦、さらには第二次世界大戦がはじまり、混乱のなかで生涯を閉じます。
本展では、彫刻を中心に金工作品やドローイングなど計94点を体系的に紹介。パリ時代に手がけたネックレスなどの宝飾品から、抽象的でのびやかな鉄の彫刻作品まで、繊細かつダイナミックな作品を楽しめます。
特にオススメの作品は、展覧会のチラシにも使われている名品《ダフネ》。