若者の成長を邪魔する「新卒一括採用」というムダな制度
逆にいえば、安定志向な日本の20代。
起業する際にも、「安定した職業や経験を積んでから起業」という場合が多いという。
これらは、失敗を回避させるための、知恵か。
それとも、不況下における人間の根源的な欲求か。
あるいは、日本が失敗を許さぬ社会であるがゆえの、結果か。
「既卒」や履歴書の空白を極度に気にする社会で、失敗は許されないと新卒一括採用特急に流されるように乗る。
しかし、他人によって敷かれたレールの果てで、私たちは「成長」し続けられるのか。
新卒一括採用の終焉
(Photo by Dick Thomas Johnson)
最近、新卒一括採用という「伝統」が見直されようとしている。
脳科学者の茂木健一郎氏は、世耕経済産業大臣による新卒一括採用の見直し表明に対して、以下のように述べた。
年齢(生年月日)や経歴(卒業見込み)で、企業への就業の機会を一律に制限する新卒一括採用のあり方は、そもそも、雇用の機会均等の精神から見て、違法、ないしは違法の疑いが濃厚だという当たり前の事実を、確認したい。