#004 熱血は響かない。冷めてる世代の「さとり・エシカル」、始まる。| INHEEL岡田の「リアル・エシカル」
ファッションの世界では「憧れ」をつくるために通常コスト構造はほとんど公開されませんが、ラディカルトランスパレンシーを実践するブランドではひとつひとつのアイテムに対して材料代がいくら、工賃、縫製賃がいくら、関税や輸送費がいくら、だからこの定価になりますと説明されます。購入する側は原料・生地・染めや縫製等それぞれの行程がどこで行われていて、いくらかかっているのかを知る事ができます。そこにあるのは感動的なストーリーではなく、知識を得た事からくる納得感。「ふーん、こんなかんじなんだ。だったらいいんじゃない?」という感覚。心をつかまれるような感動はないかもしれないけれど、腑におちて、逆にコストがわからないとちょっと不安になるような感覚でしょうか。
(引用: EVERLANE)
ラディカルトランスパレンシーを実践するのはアメリカのEVERLANEというブランド。日本でもこういったファクトや数字ベースの情報公開で「腑に落ちる」「納得感」のあるエシカルファッションが出てくれば、感動ストーリーが少し苦手な「冷めてる」世代の静かな炎を燃やせるのかもしれません。
INHEELS(インヒールズ)とは?ロンドンと東京に拠点を置くエシカルファッションブランド。