p.8「フェアトレード認証はフェアじゃない」。現代に奴隷を増やさないために立ち上がったチョコレート会社Tony’s Chocolonely|『GOOD GOODS CATALOG』
気軽に買っていたスーパーやコンビニのチョコレートのほとんどが児童労働の上に成り立っていたのだ。このことにショックを受けたテェゥンさんはまず世界的に有名なチョコレート会社たちに訴えた。しかし彼らは全員テェゥンさんを無視したのだった。そこで彼は児童奴隷の廃止活動を始め、ついには児童奴隷によって栽培されたカカオが原料のチョコレートを食べた「チョコレート犯人」として自身を告訴してしまった。この訴えは不起訴となったものの、その後も複数のチョコレート会社に児童労働によって栽培されたカカオの使用を取り止めるように持ちかけるなど積極的に廃止活動を行った。そんななか、フェアトレードでさえ、実際には名ばかりだという事実を知り、児童労働の禁止とカカオ農園で働く労働者たちに適切な賃金を払うことを誓い、自ら児童奴隷を一切使わないチョコレート会社を立ち上げた。
チョコレート農家から直接チョコレートを購入しているTony’s Chocolonely。同業者が参考にするべき自信のルールが5つあるという。
①公平な賃金を払う農家が貧困に陥らないだけの公平な賃金を払う。②チョコレートビーンズを追うサプライチェーンをしっかりと地図化し、修復が必要な部分にはすぐに対応する。