p.19「“ブサイク野菜”をインド料理へ」。チャツネで年間700kgもの廃棄野菜を救うファミリー。「Eat Me Chutneys」|『GOOD GOODS CATALOG』
あなたは、毎日スーパーマーケットに並ぶ、完璧で欠陥がなく色艶の良すぎる野菜に、違和感を持ったことはないだろうか。インド出身でオーストラリア在住のアンキット・チョプラ氏は、いつもその違和感覚えていた。
インドでは、変な色の野菜や、いびつな形の野菜を育てていた。ここ、オーストラリアでは、野菜の姿が正反対だ。
アンキット氏は、オーストラリアのいびつな野菜を救うために、母国インドの知恵を絞って立ち上がった。
どんな形の野菜でも、鍋に入れて煮込み、味付けをする。すると、野菜の味が引き出されて美味しいチャツネが生まれる。チャツネの材料は様々で、イチジクやりんごを使った甘いものから、トマトとライムの惣菜ものまである。
このチャツネをサンドウィッチに塗ったり、サラダのドレッシング代わりにしたり、チーズにつけたりして、いびつな野菜の価値が再生産される。
マーケットから指摘されてから、原材料の調達方法を様々探したが、どれも原産国がわからなかったり生産背景が全くわからないような品物ばかりだった。そのために、産地がわかるフェアトレード認証を取ったり、こだわりを持って作られたオーガニックな原料を使って、チャツネ作りに取り掛かることにした。