「わたしは小2の時、父から性的虐待を受けました」。虐げられた過去をアートの力で克服した24歳の写真家
本当にわたしたちを縛るものは何もないし、わたしたちは何も縛ることはできないよ。
“僕”とアートからもらったエネルギー
こんにちは。ふらふらと写真を撮っている、ふじ がらといいます。“おふじ”って呼んでもらえたら嬉しいです。いまわたしは24歳だけれど、なんだか昨日産まれたばっかりのような気分で毎日を過ごしています。
そんななか、なぜだかひどく惹かれて衝動的に買ったコンパクトフィルムカメラと、それと同時期に観た映画、デヴィット・リンチの「ロスト・ハイウェイ」…。「もしかしたら“僕”は消えたんじゃなくて、わたしのなかに戻っただけかもしれない」“僕”は、ひとりで抱えきれないことを代わりに受け止めるためにわたしがつくった、もうひとりの自分だったんじゃないかな、と考えるようになりました。写真を撮る行為とそのひとつの映画が、自分と向き合うきっかけをくれたんです。
そこからゆっくりと思うがままに写真を撮って、絵を描いて、惹かれる音楽を聴いて、映画を観て、舞台を観て。いろんな表現に触れることで、ここにいていいんだ…と思えるようになっていきました。これは大袈裟なことじゃなくて、誰かが発する表現には、そのぐらい大きな力があるんじゃないかな。