「ムダ毛があると恋できない?」恐怖心を煽る“脱毛サロン広告”が掲げるメッセージについて考えてみた
こんにちはタニリサです。
そんなこんなで自分の手足に生えた毛を恥ずかしい、と認識するようになってから10年以上経つが、あの頃から日々目にする脱毛広告の基本構造はさして変わっていない気がする。もちろん脱毛そのものが悪なのではない。多毛症に悩む人や、コンプレックスを持つ人にとって、プロによる永久脱毛は救いだ。それに、自分自身の追求する美の定義が体毛がないことなのなら、永久脱毛は美への近道だ。ただ、体毛があるとみっともないから、モテないから、という理由で高い永久脱毛をするように消費者を煽るのは間違っていると思うのだ。先述したように、脱毛広告で一番よく目にするのが、脱毛をすることで自信を得て、恋愛をすることができる、要は「モテる」ようになる、といったメッセージだ。消費者に、異性からの視線を意識するよう価値観を押し付けて、「ムダ毛がある=(異性から)モテない=女性・男性として社会から認められない」といった公式を作りあげ、恐怖心を煽り、永久脱毛という商品を消費するよう強制する。
同じように、消費者の「社会の規範から外れてしまうのではないか」という恐怖を煽る構造のメッセージが、マナーやエチケットといった概念を打ち出したものだ。