12作目: メディアが報道しない、北朝鮮の“普通の暮らし”とは。撮影監督が韓国籍を放棄して挑んだドキュメンタリー『ワンダーランド北朝鮮』|GOOD CINEMA PICKS
韓国人が北朝鮮に渡航することが、韓国国家からの「裏切り行為」とみなされて処罰の対象となるという背景があるため、彼女が安全に取材へ行くのにほかの選択肢はなかったのだ。
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写真右がチョ・ソンヨン監督©Kundschafter Filmproduktion GmbH
メディアが描くイメージは作られたものなのか
監督が映したかったのは、「北朝鮮の人々の日常」。本作を見て、どのくらい北朝鮮について知ることができるのか、それはわからない。だが一般的なメディアでは見られない、自給自足に近い生活をしながら平和そうに暮らす人々の姿を見ることはできる。そのような生活をしている人ばかりだと断言はできないが、それも北朝鮮の一面ではないだろうか。物事を何か一つ疑い始めれば、本作が映している同国の日常についてのみならず、メディアの映す映像が現実なのか、それともプロパガンダなのか判断するのは決してたやすくないと思わされる。最後に、作中でも日本(大日本帝国)からの独立戦争に関して触れられていたが、朝鮮半島の分断には日本の戦争・植民地支配の歴史が大きく関係していることを私たちは忘れてはならない。
予告編
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映画『ワンダーランド北朝鮮』
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2018年6月30日(土)