「ファーム・トゥー・テーブルの民主化」を目指すアメリカのファストフードレストラン、Dig Inn|世界のGOOD COMPANY #001
世界の社会派な企業を紹介していく新シリーズ「世界のGOOD COMPANY」。第一回目はアメリカで、ファーストフードならぬ“ファイン・ファーストフード”を提唱しているレストランチェーンを運営する企業「Dig Inn(ディグ・イン)」をピックアップ。
ファストフードなのにファーム・トゥー・テーブル
また、ほとんどのレストランが一週間単位で農家から野菜を仕入れるのに対し、Dig Innは6週間から15週間単位で農家から野菜を購入している。こうすることで、農家には安定した収入を、そしてレストラン側はそのシーズンごとに安定した値段と質の野菜を仕入れることができるため「ウィンウィン(win-win)」だと話す。さらに、他の農家では味や質は変わらないのに捨てられてしまうような規格外野菜(形が崩れてしまった野菜)も使い、売れ残りの食料は毎日フードバンクなどに寄付しているという徹底ぶりだ。
一般的にファームトゥーテーブルのレストランは比較的裕福な人向けで、経済的に余裕のない人には利用がしづらいという現実もあったのだろう、「ファームトゥーテーブルを民主化すること」が目標だという彼のビジネスモデルの背景には、環境破壊に加担しない方法で、すべての人が健康な食事にありつける社会を作りたいという思いがある。