19世紀の“ダンデイ”を先駆けた画家ホイッスラーの大回顧展、横浜美術館で開催中
の画家として、英国とフランスを中心に活動。クロード・モネなど印象派の画家たちとも親交があり、同世代の画壇のさまざまな潮流と影響しあいながら、唯美主義として独自のスタイルを確立。同時代、そして次世代の芸術家たちに広く影響を与える存在となった。また、構図や画面空間、色彩の調和などに関して、日本美術からインスピレーションを得た作品を残しジャポニスムの画家としても知られている。
本展では、初期から晩年までの代表作が網羅されているほか、ホイッスラーが影響を受けた東洋の陶磁器など生前の所持品や、影響を受けた浮世絵も展示されている。また、ホイッスラーによる現存する唯一の室内装飾で、パトロンであるフレデリック・レイランドのためにデザインしたダイニング・ルーム<青と金色のハーモニー:ピーコック・ルーム>を映像で鑑賞することができる。
19世紀の「ダンディ」を先駆けたホイッスラーの魅力あふれる回顧展。新年を迎え、お出かけがてらに足を運んでみてはいかがだろうか。
(text:Miwa Ogata)
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