【シネマ羅針盤】『ワイルド・スピード』異色のヒット法則 日本でも興収右肩上がり
という危機に立たされた。一昨年に主演スターを襲った悲劇は、撮影中だった新作の完成とシリーズ存続に黄信号を灯した。
それでも、本シリーズが世界的ヒットを飛ばす理由のひとつは人種や性別を超えたバラエティ豊かなキャラ構成、そして彼らが織りなす「絆の物語」だ。たとえ暴力や犯罪に満ちた内容であっても、主軸は15年という歳月をかけて成長した登場人物であり、シリーズ最新作では仲間を超えた家族レベルの結束が描かれる。「道さえあれば、どこでも舞台」と言わんばかりに、各国で撮影されたことも国際的な人気の秘密だ(本作では、空でも大暴れ!)。
ここ日本でも第4作『ワイルド・スピード MAX』が9.4億円、第5作『ワイルド・スピード MEGA MAX』が14.3億円と国内興収は右肩上がりで、前作の『ワイルド・スピード EURO MISSION』ではついに20億円を突破した(数字は配給発表)。現状ではラストランになる可能性も高いだけに、シリーズ集大成である『ワイルド・スピード SKY MISSION』で繰り広げられるチーム“ワイスピ”の爆走をぜひ、大スクリーンで堪能してほしい。『ワイルド・スピード SKY MISSION』は全国にて公開中。
(text:Ryo Uchida)
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