年を重ねてもハリウッド最前線で輝く秘訣 メリル・ストリープに習う“女の手本”
さて、本作の劇中でメリル扮するジェーンも、アレック・ボールドウィン扮する元夫、スティーブ・マーティン扮する建築家の2人の男性に想いを寄せられたりとモテモテ。初めからメリルを想定して脚本を書いたというナンシー・マイヤーズ監督(『恋愛適齢期』)は語る、「俳優が私の書くセリフを喋っているのを想像しないとストーリーが広がらない。だから、インスピレーションをくれる俳優を役柄に当てはめて書くわ。でも、本当にメリルが演じてくれるなんて思わなかった!」と。そして、メリルとの仕事について「彼女は完璧に準備が出来ているし、全て理解しているわ。そのシーンをどう演じるかだけでなく、作品全体を深く理解しているの、製作者のようにね」と称賛を浴びせる。
当のメリルの言葉に女優としての心構えを聞くと、こう答える。
「いまでも撮影前には同じことを自問するわ。
このセリフはこういう風に言うべきか?私が発する言葉として筋が通っているのか?新しい側面を引き出せているのか、それともシーンを台無しにしてしまうのか?演じるキャラクターにリアルさを出す上で、いつも発生する課題よ」。その華やかなキャリアに甘んじることなく、常に自身の演技に対してストイックに向き合うメリル。