『オオカミの家』監督陣の最新作『ハイパーボリア人』2月公開 実写やアニメ、影絵が融合
監督たちは、初の長編アニメーション『オオカミの家』の制作に5年もの歳月を費やした反動から、次はスピーディーに実写映画を作ろうと本作の制作をスタート。
実在した親ナチ文化人ミゲル・セラーノやチリの政治家ハイメ・グスマンを登場させ、チリの現代史やナチス・ドイツをモチーフにする一方、主演俳優のアントーニア・ギーセンや、監督のレオン&コシーニャが実名で登場することで、現実と虚構、過去と現在の境界を巧妙に見失わせる。
また、20世紀初頭にトリック撮影を駆使して摩訶不思議な映像世界を生み出したフランスのジョルジュ・メリエスやスペインのセグンド・デ・チョーモンをリスペクトする2人だけあり、実写、影絵、アニメ、人形、16mmフィルム、ビデオ、デジタル……と最初から最後まで何が飛び出すかわからない“闇鍋”映画を生み出した。
本作は、今年5月に開催された第77回カンヌ国際映画祭の監督週間でワールドプレミア。その後、第57回シッチェス・カタロニア国際映画祭や第41回ミュンヘン国際映画祭といった各地の映画祭でも上映、批評家たちからは「没入体験型の野心的で実験的なサイコドラマ」(screendaily)