くらし情報『JAEAなど、鉄中に高濃度に溶けた水素を中性子で観測することに成功』

2014年9月30日 17:24

JAEAなど、鉄中に高濃度に溶けた水素を中性子で観測することに成功

JAEAなど、鉄中に高濃度に溶けた水素を中性子で観測することに成功
日本原子力研究開発機構(JAEA)とJ-PARCセンター、東北大学は9月26日、高温高圧力下において鉄中に高濃度に溶けた水素の位置や量を観測することに成功したと発表した。

同成果は、JAEA 量子ビーム応用研究センター、J-PARCセンター、東北大 金属材料研究所の研究グループによるもの。東北大 原子分子材料科学高等研究機構、中央大学 理工学部、愛媛大学 地球深部ダイナミクス研究センターと共同で行われた。詳細は、英国科学雑誌「Nature Communications」のオンライン版に掲載された。

水素は鉄などの金属中へある温度、圧力条件で溶け込む。溶けた水素は、例えば材料強度を弱めるといった機械的な特性変化(水素脆性)を引き起こすが、その現象を理解するには、水素がどこにどのくらい存在するのか、という情報が重要になる。鉄中に水素は、数万気圧という高圧力下でしか高濃度に溶け込むことができない。材料中の水素を観測する方法は限られ、また高温高圧力下での測定は技術的に困難なため、これまで実験的に観測できなかった。


今回、水素を観測することができるJ-PARCの大強度中性子線を利用して、高温高圧力下の鉄中に高濃度に溶けた水素の位置や量を、実験的に決定することに成功した。

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