2014年11月4日 18:35
クラウドと連動する電動車いす - NEDOなどがデンマークで実証実験を開始
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は11月4日、テムザック、NTTドコモとともに福祉機器ロボットの電動車いす「NRR」を開発し、デンマークのコペンハーゲン市とファーボ・ミッドフュン市の介護・福祉施設、高齢者住宅およびリハビリセンターで同月から実証試験を開始すると発表した。
「NRR」は車いすというよりはシニアカーのような形状をしており、従来の車いすと異なり、後ろから前向きに乗り込む。スマートフォンを搭載することにより通信機能を備え、クラウドと連動することによって利用者ごとに最適な座面の高さを調節したり、速度制限を設けることができる。また、バッテリー残量を監視ししたり、転倒や衝突を検知して異常を介護者へ知らせるアラート機能を備える。
搭乗時の操作はジョイスティックで行うほか、搭乗していないときは付属のリモコンで操作して、利用者が自分の近くに「NRR」を呼び寄せるなどすることができる。最速で6km/hで走行可能で、本体重量は100kg、バッテリーが満タンの状態で8時間稼働する。
今回の実証試験では3施設に計10台の「NRR」を配備し、介護従事者の「業務量コスト削減効果」を検証する。